月並ですが最高だったとしか言いようのない舞台

紅葉

11月に行われた、ムスメ1号最後の高校演劇徳島県大会。

優良賞ということで四国大会に進むことはできませんでした。
悔しい気持ちはあるものの、「お客さんに楽しんでもらいたい・自分たちも全力で楽しむ」という舞台を全うできたので気持ちは晴れやかなようです。
アンケートには「楽しかった」「面白かった」「最高」「元気をもらえた」などの言葉や、なんと似顔絵まで描いてくれた人もいたみたい。
入替制のため、アンケート記入時間はそんなに長くなかったと思うのですが、みんながたくさん書いてくれていたと言っていました。
審査員の先生が講評で「5人のキャストたちを見ていて幸せになれた」と言ってくださっていたのには涙が出ました。

実は今回、無理を言ってKさんに外部講師として演出をお願いしていました。
たくさんご迷惑をおかけしてしまいましたが、嫌な顔ひとつせず、褒めて伸ばす包み込むようなご指導に、感謝してもしきれぬ思いです。
ムスメ1号は、怒鳴られず、けなされず、嫌味を言われることもなく、楽しく舞台をつくる喜びを初めて味わうことができました。
「今日はこんなことを褒めてくれた」「こんな声をかけてくれた」とムスメが報告してくれる度に、私はKさんが神様だと思えました。大げさな表現ではありません。

高校時代、私も演劇部に所属しておりました。

29年前の徳島県大会、当時のトップレベルの高校で主役級の演技をされるKさんを、私は観客として観ています。
Kさんはその役を舞台上で「生きて」いて、上手いなどという表現は失礼なくらいとにかく圧倒的な女優さんでした。
ですから、大人になってとある会合でKさんに偶然お会いした時は、感動したと同時に「私ごときが馴れ馴れしくしてはいけない」と非常に緊張したことを覚えています。

何だかそういう不思議な糸がつながってつながって、2021年11月にこんなに素敵な舞台を観せてもらえたことが奇跡です。
幕が下りた後にKさんと手を取り合って「よかった」と号泣しました。コメディなのに。
ムスメ1号にとって忘れられない日になったように、私にとっても大切な日になりました。

多分、この先何度も何度も思い出すのだろうな、という予感がしています。