BLUE from TOKUSHIMA

BLUE from TOKUSHIMA

「Rethink Creative Contest 2024」にて優秀賞をいただきました。SNSでコンテストのことを知り、どんな表現ができるかなと考えた結果できたデザインです。以下は、応募時に添えた作品についての説明ですが、長さでは一等賞でした(多分、字数制限ありませんでした)。結局、私は徳島が好きなんだなということが改めてよくわかりました。

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徳島を色で表現すると「青」だろうな、という考えからスタートしました。

まずは藍。鎌倉時代に始まった藍栽培は、江戸時代には〈阿波藍〉として隆盛を極め富をもたらしました。脇町(わきまち)の豪商の屋敷にはうだつが上がり、新町川沿いには美しい藍蔵が立ち並んだと聞いています。現在でも徳島の藍染は県民のみならず世界中の人々に愛されており、カニエ・ウェストさんのようなアーティストも藍工房を訪ねて来県されるほどです。

そして、高輝度青色LED。阿南市にある「日亜化学工業株式会社」が、20世紀中には困難と言われていた高輝度の青色発光ダイオードを世界で初めて製品化しました。1993年のことです。青色LEDの発明は長寿命で効率的な白色光源を実現し、スマートフォンやデジタルサイネージ、車のヘッドライトなど様々な製品に採用されています。

さらに青い空、青い川、青い海、青い山並み。風さえも青いのではないかと感じられる自然豊かな土地であること。

これらの材料をどのように表現するのかと考える中で情報収集をしていたところ、日本初の三灯式LED信号機が徳島県にあるという事実にたどりつきました。青信号は「すすめ」です。かつて藍で栄えた徳島は当時もっとも「すすんだ」国であったし、青色LEDを発明する技術も間違いなく「すすんで」います。ここで、メインビジュアルの三灯式LED信号機とキャッチコピー「すすんでる?」が決定しました(そういえば、信号機がLEDに変わる端境期、県外から来た人に「徳島は田舎なのになぜLEDの信号機に変わっているのか」と聞かれることがよくありました。本当のことはわかりませんが、おそらく開発企業のお膝元であるということが影響していたのだと思われます)。

藍染のワンピースを着た女の子が指さす方向には未来があり、その背景には美しい青空が広がっています。

青信号から徳島の歴史と産業、そして自然まで感じていただければたいへん嬉しいです。

Rethink Creative Contest 2024結果ページ